センター試験の文法対策

センター試験の文法対策

Facebookでお世話になっている島根県立松江高等学校の緒方孝先生の記事を紹介します。

達セミに学ぶ 英語学習のヒント 第103回 センター試験の文法・語法問題を解くには、選択式の問題演習より、4技能の向上に寄与する中身のある文法学習こそがカギである

センター試験の英語はテストとしてはよくできています。しかし、テストそのものは悪くないのですが、勉強の方法を誤る可能性が高くなり、結果としてと文法力、英語力が身に付かなくなってしまいます。

選択問題の問題集を解きまくるのは、高校生の貴重な学習時間を無駄に使うことになります。この勉強方法では英語力が伸びません。まずは基本事項をしっかりと抑え、『実際に英語を声に出して読む、書く、例文を覚える』という英語学習の基本をしっかりとやりましょう。

私が受験生の時も、並び替えや選択問題の問題集はやっていません。学校で買わされ、定期テストの出題範囲になっていたので、周囲の高校生はやり込んでいましたが、あまりいい結果は出ていません。出題範囲が決まっている定期テストには強くなりますが、英語力が伸びていないのであとで大きなツケを払わされることになります。

文法が苦手な生徒さんほど問題集のやり込みに走りやすいですが、かえって遠回りになります。永田式直読直解法で文意がつかめるようになってきたら、文法のテキストで基本事項を確認し、テキストに載っている例文を一つ一つ暗記・暗唱していきましょう。

コツをつかめば、例文を覚えるのはそれほど難しくありません。例文を覚える時には、知識的に詰め込むのではなく、反射的に英文が出てくるようにトレーニングします。悩みながら覚えると時間がかかるだけでなく、言語中枢以外の部分が使われてしまうため学習効率が悪くなります。センター試験は時間との勝負なので、反射的に英語が出てくる訓練が必要となります。(もちろん、仕上げにセンター対策問題集をやり込む必要はあります。)

英語を学習するためのポイントは、脳の中の言語中枢をいかに刺激するかにかかっています。一見すると遠回りに思える方法でも、「言葉を覚える本能」を目覚めさせることができれば短時間で効率よく習得できるようになります。

夏休み限定!永田式英語長文読解講座・授業レポート

向学館初の試みとして永田式英語の長文読解講座を開きました。

夏休み限定!永田式英語長文読解講座

受講生・授業内容・成果

受講生は中学3年生4人、高校生3人でした。

中学生はキクタン中学、高校生はキクタンbasicもしくはキクタンadvanceを覚えてもらいました。各人、1冊分の英単語をほぼ覚えることができ、夏休み中の成果としては十分と言えます。

単語指導の他、中学生には実際の入試問題の過去問の長文を使って実践練習もやりました。進度にばらつきがあり、進度が速い生徒さんには例文暗記にも取り組んでもらいました。

長文読解に関しては、4人中3人がスラスラと長文を読めるようになり、当初の目的はほぼ達成できました。残り一人も、あと少し練習すれば読める状態です。

北辰テスト(埼玉県の模試)の結果

残念ながら今回はそれほど成績は伸びませんでした。

しかし、返却された資料を詳しく見てみると、中3生4人とも長文読解の内容把握の問題は正解しています。正答率がかなり低い問題でも正解しているので、長文を読むことそのものに関しては十分な成果が出ていたと言えます。

不正解の場所を探すと、「英語で答えなければいけない箇所」で点を落としていました。単語と長文の読み方しか教えていなかったので当然と言えば当然ですが、読解力がかなり向上したにもかかわらず点が上がっていないのは残念です。

考えられる主な理由は2点。

1)出題方法に問題があった。

長文を読まなくても解けるような問題が多かったため、長文を読まずに解いた生徒との差がつきにくかった可能性があります。

9割以上の生徒は長文をまともに読まずに解いています。和訳しながらしか読めない生徒さんの場合、時間内に長文をすべて読むのはほぼ不可能です。頭のよい生徒なら、本文をすべて読まなくても80点以上取れてしまいます。

実際の入試問題(埼玉県)だと、きっちり長文を読んだ方が有利に解けるように出来ていますが、模試では問題の完成度がそこまで高くなく、それほど差がつかなかった可能性があります。

2)慣れの問題

今回は長文を読むことに集中してもらいました。結果、内容把握の問題は解けるようになったけれど、それ以外の部分で落とすようになったと考えられます。次回、もう少し余裕ができれば改善されるはずです。

偏差値8上がった生徒さん

中3生4人中1人は、劇的に成績が上がりました。講習会中、一番進みが遅かった生徒さんです。長文の内容把握の問題も正解しており、模試の当日、ちゃんと長文は読めていたようです。

元々の点が低かったため、長文が読めるようになっただけでかなり点が上がりました。

課題

今回の北辰テストの結果を調べると英語で表現する部分が壊滅的でした。「長文を読むことは難しくない」ということが立証されたわけですが、これだけでは高得点は取れません。初歩的な文法事項が欠落している状態ですので、少し時間をかけてじっくり取り組んでもらう必要がありそうです。

昨年、一昨年の生徒さんは例文暗記を一通りやってもらうだけでほぼ完ぺきな文法力がついたのですが、今回の生徒さんはもう少し時間をかける必要がありそうです。

英語指導の難易度

一般的には文法から指導することが多いですが、永田式英語では一番教えるのが簡単な英語の読み方から教えます。

長文を読めるようにする < 単語を覚えてもらう < 文法の習得 < ライティング

文法が得意な生徒さんは文法習得にそれほど労力は必要ありませんが、文法が苦手な生徒さんに文法を習得してもらうのはかなり大変です。

文法が得意な生徒さんは長文が読めなくてもそこそこの点を取ってくることができます。このような生徒さんは、長文の読み方を教えると、90点以上の高得点を取れるようになります。