中2の生徒さんで文系、理系がはっきりしない生徒さんがいました。小6から数学を重点的にやっているので数学の成績がよく、国語はあまりできていませんでした。確かに数学の成績は良かったですが、理系の生徒さんなら簡単にわかるようなことでも理解に時間がかかり、理系としてやっていくには難しいのではと考えていました。
先月、「本を読むのが遅いし楽しくない。」というようなことを言っていたので文章の読み方を詳しく聞くと、単語ひとつひとつを丁寧に読んでいているとのこと。
さっそく、複数の言葉を同時に読む「速読」の方法を教えました。日本語の場合、言語的な特性として、言葉を一つ一つ順番に読んでいくとワーキングメモリを過剰に消費するため、ある程度まとめ読みをしたほうが速く確実に読めるようになります。
すると突然、本が面白いと言い出し、その場にあった本を貪るように読み始めました。読むスピードも以前の数倍。定期テスト直前だったのですが、当塾ではそういうことはあまり気にしません。必要な時に必要なことを教えるだけです。
で、その直後の定期テストの結果は、、、、、なんと国語で学年2番でした。答案用紙を見ると、間違えているのは答え方のミスをしている程度。それがなければ学年1番でした。今まで国語が苦手すぎて、基本的な解答の仕方も勉強していなかったようです。数学の成績が下がってきていたので心配していましたが、それ以上に国語の点が上がったので安心しました。
今までまともに本を読んでいなかったのに、1日本を読む練習をしただけで学年トップの成績が取れたということは、、、、才能ですね。ちなみに国語のテスト勉強は教科書を読んて学校のワークをやっただけです。国語の才能がある人は子供のころから本をたくさん読んでいるのが普通だと思っていましたが、どうやらそういう訳でもなさそうです。
数学でも同じことが言えます。才能のある子が必ず数学好きになるとは限りません。小学校の算数教育で誤った方向へ進んでしまうと才能があっても数学嫌いになってしまいます。国語の矯正はそれほど時間はかかりませんが、数学はゼロからやり直す必要があるのでかなり大変です。